- 教員氏名
- 岡本 健資 教授
- 専門分野
- インドの仏教説話
インドで成立した「仏教説話」や「仏伝」といった文献を素材として、仏教徒のさまざまな考え方やそれに基づいた言行について解明していくことが、研究の中身です。
仏教徒の、ものの見方・考え方は一風変わっています。説話や仏伝では、様々な職業や階級の在家者たちが登場し色々な行動をとりますが、一般社会で「良いこと」・「喜ばしいこと」とされていた考え方・言行が、仏教の価値観では「ダメなこと」・「つらいこと」であったりします。説話や仏伝を読むと、自分がいかに石頭であるか、に気づくことができます。
卒論指導の先生が輪読会を主催しており、そこで読んだ仏教学者J. S. ストロングの論文に魅了されたからです。仏教入信後も人々を殺害しし続けた王が登場する説話があり、その説話を伝承してきた仏教徒の意図を探る過程が興味深かったです。
各教員(研究者)の専門分野が非常に多彩であるため、学生は、教員や他ゼミ所属の友人とのコミュニケーションを通して、多角的な視点・多様な価値観を養い易く、その点で、恵まれた環境であると思います。
大学が多いため、聞いてみたい講演会が必ず見つかるし、行ってみたい神社・仏閣もだいたい見つかります。
学生時代に読んだ本で印象に残っているのは、石川達三『青春の蹉跌』、谷崎潤一郎『陰翳礼讃』、倉田百三『出家とその弟子』などです。
最近はあまり見ませんが、『シン・ゴジラ』は見ました。面白かったです。
「念仏は、まことに浄土に生まるるたねにてやはんべらん、また地獄におつべき業にてやはんべるらん、総じてもつて存知せざるなり。」(『歎異抄』第二条)(現代語訳:念仏が、本当に浄土に生まれる因(たね)であるのか、それとも地獄におちる業( 因)であるのか、私はまったく知らない。)