社会人受講生に聞く、
「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」
1年間の学びとその魅力
2025年4月より本格始動した「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」。今回は第一期生として当プログラムを受講した社会人院生へのインタビュー。後編は社会人院生の時間の作り方や修士論文への取り組みなどを伺います。
●社会人が大学院で学ぶにあたり、気になるのが時間の作り方や仕事との調整です。成松さんは大学院の学びと仕事をどのように両立されていましたか?
このプログラムは社会人が通学しやすいカリキュラム設定になっており、午前中に龍谷大学で対面授業を受け、午後にそのまま大学に残って他大学のオンライン授業を受けるといったシームレスな学習が可能でした。個人的な勉強時間は、入学前も中小企業診断士としての研究会や様々な勉強会に取り組んでいましたので、その時間を大学院の学習の時間にあてたという感じです。ただ、診断士の勉強会は自分の発表が回ってきた時に準備の時間がかかっていたのですが、大学院は常に課題があり、発表の機会も多く、期限までにレポートも提出もしなければならなかったので、今までよりはかなり大変でしたね。でも家族との時間はなるべく持ちたかったので、こどもが寝た後の遅い時間やシフトが午後出勤の時は、朝こどもを保育園に送っていった後の出勤までの時間を有効に活用しました。大学院で学び続ける上で、家族の協力や支えが非常に大きな力となりました。
仕事に関しては商業施設の売上が高い土曜日に休むのはやや難しいところもあったのですが、会社や事業所のメンバーとの話し合いを通じて協力を得るなど、うまく調整を図りました。
キャップストーンプログラムのインタビューなど外部の方への取材が必要なときは土曜日の授業の後や休みの日を活用するなどして対応しました。時にはインタビューの後、そのまま仕事に行くこともありましたね。
●「大学院で学ぶ」ことについて、会社の同僚の方の反応はいかがでしたか。
同世代の同僚は、頑張っているのなら応援しようと肯定的に受け止めてくれましたし、シフトの調整にも協力してくれました。20代から30代前半くらいの若手社員は、仕事をしながら大学院で学ぶということにすごく関心を示してくれて、どのように会社と調整しているのか、どのような勉強しているのか、どうやって入ったのか、なぜそういったことをしているのか、ほんとうにいろいろなことを聞かれました。機会があれば、大学院に行ってみたいと思っている人が多いという印象を受けました。参考になればと「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」の魅力を伝えることもありました。
●仕事と普段の学び、キャップストーンプログラムなどただでさえ忙しい日々の中で、修士論文はどのように進められましたか。
修士論文は「商業施設とソーシャルエンタープライズの関係性と価値共創」というタイトルで執筆しました。論文作成にあたっては、毎週1回のゼミに加え、担当教官の内田恭彦先生(龍谷大学大学院 政策学研究科 教授)に2週間に1回ぐらいのペースで“二人ゼミ”のような形で指導をいただきました。本格的に執筆しはじめたのは、11月末ごろからと1月の初旬の提出までにあまり時間がなく、最後の方は共同研究室で夜10時過ぎまで残って執筆したり、自宅はこどもがいるので、一時的に実家にあるかつての自分の部屋にこもったり、もう本当に必死で書き上げたという感じです。書き上がって提出した時は達成感があったのですが、しばらく日にちが経った今は、もっと書きたかった、もっと深く調べたかったなど、もっとできたのではないかという気持ちの方が大きくなっているところです。
●1年間の学びを終え、成松さんが「大きな収穫」と思われることを教えてください。
経営効率や収益性だけでなく、「社会構造上不利な状況にある人々を包摂して社会を良くする」というソーシャル・イノベーションの視点を持てたことです。また修士論文作成を通じてCSR(企業の社会的責任)だけではなく、CSV(共通価値の創造)についても研究できたことは、中小企業診断士としてソーシャルエンタープライズを支援する際にも非常に重要な意味を持つと思っています。そして新たな人脈ができたことも大きな収穫のひとつです。とくにキャップストーンプログラムで知り合った株式会社サイクロスの代表・宮崎圭祐さんからは、心理学とビジネスを融合させた会社をどのように展開していくのか、社会課題をビジネスの手法で解決していこうとするソーシャルエンタープライズが実務上抱える課題とはどういうものなのか、いろいろとお話しいただき、自分が今までやってきたこととうまくつながるという手応えを持つことができました。今後もこのご縁を大切にしていきたいと考え、宮崎さんには一緒に何か取り組みましょう、商業施設を活用して何かされる時はいつでも協力させていただきますと伝えています。
以前は漠然と考えていた博士号取得に関しては、具体的に考えていきたいという気持ちが強くなりました。龍谷大学にはゼミとして地域活性化の活動をされている先生が多くいらっしゃるので、私も博士号を取り、先生達のような動きがいつかできたらと思っています。
●ソーシャルイノベーションデザイナー(SI-D)として今後はどのような活動をしていきたいですか?
まだ具体的には考えていませんが、獲得した知見とネットワークを基に、より多様な場で活躍し続けたいと考えています。ともに学んだ仲間とはSNSでつながっていますし、学部出身の院生に私の人脈を紹介するなど、横のつながりも広げています。そこに「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」の2期生、3期生たちが加われば、さらに大きなネットワークができ上がっていくことでしょう。ソーシャルイノベーションデザイナー資格の所有者は関心を持っているテーマや課題感について共通する部分が多いと思いますので、場合によっては一緒に取り組んでいくことが自然とできるのではないかと今から楽しみにしています。
まずは、私たちが1期生として活躍し、発信し続けて、ソーシャル・イノベーションについて、より多くの方に関心を持っていただくきっかけを作り、ソーシャルイノベーションデザイナーの価値と認知度を高めていきたいと考えています。
ありがとうございました。今後の活躍に期待しております。
政策学研究科の魅力訴求「社会人受講生紹介」【後編】
[ 2026.3.19 更新 ]
社会人受講生に聞く、
「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」
1年間の学びとその魅力
2025年4月より本格始動した「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」。今回は第一期生として当プログラムを受講した社会人院生へのインタビュー。後編は社会人院生の時間の作り方や修士論文への取り組みなどを伺います。
●社会人が大学院で学ぶにあたり、気になるのが時間の作り方や仕事との調整です。成松さんは大学院の学びと仕事をどのように両立されていましたか?
このプログラムは社会人が通学しやすいカリキュラム設定になっており、午前中に龍谷大学で対面授業を受け、午後にそのまま大学に残って他大学のオンライン授業を受けるといったシームレスな学習が可能でした。個人的な勉強時間は、入学前も中小企業診断士としての研究会や様々な勉強会に取り組んでいましたので、その時間を大学院の学習の時間にあてたという感じです。ただ、診断士の勉強会は自分の発表が回ってきた時に準備の時間がかかっていたのですが、大学院は常に課題があり、発表の機会も多く、期限までにレポートも提出もしなければならなかったので、今までよりはかなり大変でしたね。でも家族との時間はなるべく持ちたかったので、こどもが寝た後の遅い時間やシフトが午後出勤の時は、朝こどもを保育園に送っていった後の出勤までの時間を有効に活用しました。大学院で学び続ける上で、家族の協力や支えが非常に大きな力となりました。
仕事に関しては商業施設の売上が高い土曜日に休むのはやや難しいところもあったのですが、会社や事業所のメンバーとの話し合いを通じて協力を得るなど、うまく調整を図りました。
キャップストーンプログラムのインタビューなど外部の方への取材が必要なときは土曜日の授業の後や休みの日を活用するなどして対応しました。時にはインタビューの後、そのまま仕事に行くこともありましたね。
●「大学院で学ぶ」ことについて、会社の同僚の方の反応はいかがでしたか。
同世代の同僚は、頑張っているのなら応援しようと肯定的に受け止めてくれましたし、シフトの調整にも協力してくれました。20代から30代前半くらいの若手社員は、仕事をしながら大学院で学ぶということにすごく関心を示してくれて、どのように会社と調整しているのか、どのような勉強しているのか、どうやって入ったのか、なぜそういったことをしているのか、ほんとうにいろいろなことを聞かれました。機会があれば、大学院に行ってみたいと思っている人が多いという印象を受けました。参考になればと「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」の魅力を伝えることもありました。
●仕事と普段の学び、キャップストーンプログラムなどただでさえ忙しい日々の中で、修士論文はどのように進められましたか。
修士論文は「商業施設とソーシャルエンタープライズの関係性と価値共創」というタイトルで執筆しました。論文作成にあたっては、毎週1回のゼミに加え、担当教官の内田恭彦先生(龍谷大学大学院 政策学研究科 教授)に2週間に1回ぐらいのペースで“二人ゼミ”のような形で指導をいただきました。本格的に執筆しはじめたのは、11月末ごろからと1月の初旬の提出までにあまり時間がなく、最後の方は共同研究室で夜10時過ぎまで残って執筆したり、自宅はこどもがいるので、一時的に実家にあるかつての自分の部屋にこもったり、もう本当に必死で書き上げたという感じです。書き上がって提出した時は達成感があったのですが、しばらく日にちが経った今は、もっと書きたかった、もっと深く調べたかったなど、もっとできたのではないかという気持ちの方が大きくなっているところです。
●1年間の学びを終え、成松さんが「大きな収穫」と思われることを教えてください。
経営効率や収益性だけでなく、「社会構造上不利な状況にある人々を包摂して社会を良くする」というソーシャル・イノベーションの視点を持てたことです。また修士論文作成を通じてCSR(企業の社会的責任)だけではなく、CSV(共通価値の創造)についても研究できたことは、中小企業診断士としてソーシャルエンタープライズを支援する際にも非常に重要な意味を持つと思っています。そして新たな人脈ができたことも大きな収穫のひとつです。とくにキャップストーンプログラムで知り合った株式会社サイクロスの代表・宮崎圭祐さんからは、心理学とビジネスを融合させた会社をどのように展開していくのか、社会課題をビジネスの手法で解決していこうとするソーシャルエンタープライズが実務上抱える課題とはどういうものなのか、いろいろとお話しいただき、自分が今までやってきたこととうまくつながるという手応えを持つことができました。今後もこのご縁を大切にしていきたいと考え、宮崎さんには一緒に何か取り組みましょう、商業施設を活用して何かされる時はいつでも協力させていただきますと伝えています。
以前は漠然と考えていた博士号取得に関しては、具体的に考えていきたいという気持ちが強くなりました。龍谷大学にはゼミとして地域活性化の活動をされている先生が多くいらっしゃるので、私も博士号を取り、先生達のような動きがいつかできたらと思っています。
●ソーシャルイノベーションデザイナー(SI-D)として今後はどのような活動をしていきたいですか?
まだ具体的には考えていませんが、獲得した知見とネットワークを基に、より多様な場で活躍し続けたいと考えています。ともに学んだ仲間とはSNSでつながっていますし、学部出身の院生に私の人脈を紹介するなど、横のつながりも広げています。そこに「大学連携型ソーシャル・イノベーション人材養成プログラム」の2期生、3期生たちが加われば、さらに大きなネットワークができ上がっていくことでしょう。ソーシャルイノベーションデザイナー資格の所有者は関心を持っているテーマや課題感について共通する部分が多いと思いますので、場合によっては一緒に取り組んでいくことが自然とできるのではないかと今から楽しみにしています。
まずは、私たちが1期生として活躍し、発信し続けて、ソーシャル・イノベーションについて、より多くの方に関心を持っていただくきっかけを作り、ソーシャルイノベーションデザイナーの価値と認知度を高めていきたいと考えています。
ありがとうございました。今後の活躍に期待しております。